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薬物と選手のモラル

巨人のルイス・ゴンザレス内野手(28歳)が、NPBのドーピング検査で興奮剤使用の陽性反応が出たために解雇された。本人は異議を申し立てているが、事実であれば、とんでもない失態であり夢を与えるプロスポーツとしては起こしてはならない事件である。03年にメジャーでドーピング検査が導入され、遅れてNPBも研究、07年シーズンから本格な抜き打ち検査が導入された。アトランダムに選手を選んでの抜き打ち検査だが、今回は狙い打ちにも見える。発覚したのは通称グルーニーと言われるアンフェタミンを主成分とする興奮剤である。数年前にパ・リーグの某球団の外国人選手が使用していると週刊誌にスッパ抜かれたことがある。その記事の筆者とは旧知の仲だが、内部の人物から確かな言質を取って書いたようで、グルーニーが一時密かに球界に出回っていたらしい。筋肉増強剤のように身体への副作用はもたらさないから、使用に抵抗感は少ない。疲労を感じにくいとか、集中力が高まり瞬発力が増すとも言われている。
いわゆる火事場の馬鹿力を薬で作り出すわけである。
プロボクシングのマイク・タイソンも、その手の興奮剤を使っていたのではないかと噂されていた。人の話をまともに聞けない、あるいは、異常な興奮状態にある、そういう使用の傾向は出る。ゴンザレスは使用を否定しているが、周囲の人間は、その違和感にきっと気づいているはずである。あるプロアスリートの指導者に「薬物を使いたいけれど、バレたらどうなると思うか」との相談を受けたことある。しかし、つまるところ、結果を残した場合の、あと味の悪さ、引け目などと、そこまでの努力は交換できるものじゃないという結論から、使用は見送られた。薬物禁止を徹底するにはモラルの向上とともに見つかったときの罰則を厳しくして抑止力を作るしかない(ただし冤罪が起こらないような二重三重の複数調査が必要)。巨人は、今後、再発防止に選手の聞き取り面談を実施するようだが、巨人の名誉を傷つけたことに対して球団が、ゴンザレスに損害賠償を訴えてみてはどうか。トカゲの尻尾切りではダメだ。

2008年5月28日 00:02|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

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