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リスクヘッジされた星野の人選。問題は五輪中の決断!

北京五輪で悲願の金メダルを狙う星野JAPANのメンバー24人が17日、東京のプリンスホテルタワーで発表された。最初に星野監督が「待ちに待った24人。直前まで悩みに悩んだ」と挨拶をして、大野投手コーチが、投手10人、田淵打撃コーチが、捕手3人、内野手7人、外野手4人の順に発表した。焦点は、当初予定していた投手の枠を11人から10人に減らしたことだ。五輪本番では、ほぼ連戦の形で7試合を戦い、決勝まで行けば計9試合。試合数を考えると1人でも投手は多い方がいいに決まっている。だが、10人となったのは、野手が星野監督曰く「小さな爆弾を抱えている選手が多い」からである。

 4番に座る阪神の新井は腰痛で公式戦を休んだ。稲葉も故障を持っているし青木、西岡らも小さな爆弾を抱えている。監督会議の前までは5人までメンバーの入れ替えが可能だが、開幕すると、それはできない。現地で誰かが戦力にならないという最悪のケースが出てくるかもしれない。そこをリスクヘッジする意味で一人を加えたわけである。内野、外野のどこでもできるユーティリティーな存在である中日の森野が、そのプラスされた一人だろう。処置としては非常に賢明な決断だと言える。

 打線について、田淵コーチが「ストライクゾーンの広い国際試合では広角に打てることが大きなポイント。村田にしても右にホームランが多い。星野ジャパンは、なんぞや?と聞かれれば、つなぐ野球、バント、エンドラン、バスターでつなぐ野球」と答えた。その言葉通りの人選になっていて、1番・西岡、2番・川崎、3番・青木、4番・新井、5番・GG佐藤、6番・稲葉、7番・阿部、8番・村田、9番・中島(荒木)。あるいは、1番・西岡、2番・荒木(中島)3番・青木、4番・新井、5番・稲葉、6番・GG佐藤、7番・阿部、8番・村田、9番・川崎という打線が考えられる。サブローとGGが替わったくらいで、ほぼ、主軸は、昨秋の五輪アジア予選のまま。つなぐ野球は可能だろう。

問題は10人となった投手陣である。

大野投手コーチは「中継ぎが入っていない」と口にしたが、久保田(阪神)らが落ちてペナントレースでのセットアッパーの専門家はメンバーに入らなかった。

「田中あたりにフル回転してもらう。二十歳で若いんだから」

星野監督は、先発兼中継ぎの両役として、マー君こと、楽天の田中、そして中日の川上の2人に期待している。和田、杉内は、先発兼左のワンポイント的な中継ぎ候補だと思う。先発専任はダルビッシュ、成瀬、涌井の3人。「先発は5回、残り4回もしくは3回を岩瀬、藤川、上原の3人で」と星野監督は、従来の構想を繰り返したが、重要になってくるのは、マー君、川上の2人だろう。マー君には甲子園という大舞台の経験と、新人時代のプレッシャーをはねのけた実績がある。WBCで楽天から一人も選ばれず、日本代表監督だった王監督を批判していたノムさんにしてみれば、してやったりの人選だっただろうし、そのメンタルの強さに賭けた星野―大野の人選は評価したい。

心配は上原だ。16日の中日戦ではアウトコース低目を狙ったストレートがいずれも甘く入って打たれたが、いかんせんボールに力がなかった。

星野監督は「大野と2人で合宿期間中に上原はなんとかする」と断言したが、この上原へのこだわりが、吉と出るのか、凶と出るのか。

昨秋アジア予選での上原は制球も球威も抜群だった。なにより打たさないという意志がボールにこめられていた。星野監督は、かなりのプラス思考で、そういう最高の状態を目に焼き付けてチャンスを与えるタイプ。上原へのこだわりは理解できる。ただ、短期決戦ゆえ一度でも失敗したら、上原へのこだわりを捨てるべきだ。岩瀬―藤川―上原の順番をマー君OR川上から、岩瀬―藤川の順に変えればいい。24人の人選はOK。五輪期間中に下される指揮官の決断が、メダルの行方を左右しそうな気がする。 (文責・本郷陽一)

 

2008年7月17日 20:22|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

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