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プロフェッショナルのマスコミ対応          

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ロスは快晴である。ダウンタウンから、藤川球児選手の練習場所であるコンプトンに向かうハイウエイも、ウイークエンドのせいもあって車も少ない。気分はよかったが、藤川球児投手の取材時間の刷り合わせがうまくいかなかった。練習優先、パフォーマンズ向上優先のアスリートのインタビュー取材では、ありがちな出来事であるが、滞在時間が制限されている海外では、さすがに緊張する。この日も、日が沈む午後5時30分頃から、ようやく取材のスタートとなった。半袖でも暑い日中から一気に気温が下がり、ジャンバーがなければ耐えれないほどグラウンドは冷え込んでいた。

 しかし、藤川球児投手の、気遣い、気配りは最高である。インタビュー時間を「中途半端はあかん。納得いくまでやりましょうや」と、たっぷりと拝借し、カメラの光量が間に合うタイミングで写真撮影時間も作っていただいた。

 ジャーナリズムは、真実を追求するものではあるが、取材をするのは人間だからそこには感情がある。憎めぬ人は叩きにくい。あえて、そういう情に訴えるメディアコントロールを実行する人達も存在するが、それは簡単に見抜ける。ただ、こういう藤川球児投手のような人となりに'生'で接すると応援団的感情が湧き出ることは否定できない。

 彼は、ブログに、ロスでの自主トレ公開日の取材対応が冷たかったのではないか?と、反省のコメントを残した。マスコミ殺到の阪神タイガースという環境からロスという集中できる環境に来たことで、対応に戸惑いが出たのかもしれないとまで言う。公開日の藤川球児投手のメディア対応に、それほど悪印象は持たなかった。大阪から、わざわざ飛んできたスポーツ新聞の阪神担当記者に対して「阪神の質問はないの?」と、気遣いしていたほどだった。

 プロフェッショナルを論じる中でしばしばマスコミ対応論が問題になる。中田英寿さんの現役時代には、メディア対応が何度も議論された。筆者は、メディアの向こう側にいるファンや読者にメッセージを発信するためには、その媒体になるメディアと良好な関係を築くのも、またプロの仕事の一つだと常々考えている。そういう意味で藤川球児選手は、自然体で、それを実行している愛すべきアスリートの一人ではないか。これは、ドジャーズ時代の野茂英雄さんにも、何度か話したけれど、結局は、自然体でメディアに接することが重要だと思っている。スポーツメディアに人生を賭けるインタビューアーにすれば、藤川球児投手の気配りのおかげで、なかなか面白い話が聞けた。これは、また媒体の宣伝になって恐縮だが、中身は、2月下旬発売の「論スポ」をお待ちいただきたい。

 

              (写真=黒田史夫、文=本郷陽一)

2009年1月18日 21:11|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

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