Home > 本日の論! > W杯7か月前で扉が閉ざされつつある岡田ジャパン by 藤江直人
W杯7か月前で扉が閉ざされつつある岡田ジャパン by 藤江直人
岡田武史監督の言葉を額面通りに受け取ることはまずできないだろう。14日の南アフリカとの親善試合(会場未定)と18日の香港とのアジアカップ最終予選(香港)に臨む日本代表メンバーが5日、下記のように発表された。
GK 川島永嗣 川崎フロンターレ
GK 西川周作 大分トリニータ
DF 中澤佑二 横浜F・マリノス
DF 駒野友一 ジュビロ磐田
DF 岩政大樹 鹿島アントラーズ
DF 今野泰幸 FC東京
DF 徳永悠平 FC東京
DF 内田篤人 鹿島アントラーズ
MF 中村俊輔 エスパニョール(スペイン)
MF 遠藤保仁 ガンバ大阪
MF 中村憲剛 川崎フロンターレ
MF 松井大輔 グルノーブル(フランス)
MF 阿部勇樹 浦和レッズ
MF 長谷部誠 ボルフスブルク(ドイツ)
MF 本田圭佑 VVVフェンロ(オランダ)
MF 稲本潤一 レンヌ(フランス)
FW 玉田圭司 名古屋グランパス
FW 佐藤寿人 サンフレッチェ広島
FW 大久保嘉人 ヴィッセル神戸
FW 岡崎慎司 清水エスパルス
FW 森本貴幸 カターニャ(イタリア)
来年の本大会が開催される舞台で戦うことのできる貴重な南アフリカ戦はともかく、格下の香港戦には経験の少ない若手をテストできる最後のチャンスでもあった。しかし、ふたを開けてみればいつもの代わり映えしない21人。もちろん代表メンバーに毎回のようにサプライズを求めるつもりはないが、頑なまでに固定されたメンバーを選出した岡田監督の本心は会見で飛び出した次の言葉に凝縮されていると言っていいだろう。
「これだけ意識が高いチームに、なかなか新しい戦力は入ってこれない」
香港、スコットランド、トーゴの各代表と対戦した10月の3連戦を「僕が監督をやるようになてから一番のキャンプ」と位置づけた上での発言だ。今回招集されたのは21人だったが、故障中のGK楢崎正剛、DF田中マルクス闘莉王、DF長友佑都のレギュラー組が復帰すれば24人。そこから1人外れれば23人となり、W杯本大会の登録メンバー数と一致する。
つまり、開幕の7か月も前の段階で日本代表へ通じる扉が閉ざされようとしているのだ。
10月の3連戦で新たに招集、あるいは復帰を果たしたメンバーから継続して選ばれたのは4人。DF岩政大樹、DF徳永悠平、FW佐藤寿人、FW森本貴幸は第一のハードルをクリアしたという前向きなとらえ方もできるが、逆に考えれば新戦力の発掘はこれで打ち止めということになる。
J1の得点王争いを独走するFW前田遼一(ジュビロ磐田)はスコットランド戦の56分間だけ、岡田監督が「闘莉王にタイプが似ている」と高い評価を与えて抜擢したDF岩下敬輔は一度もピッチに立つことなく今回のメンバーから外された。
会見でこうした点を問われた岡田監督はこう返している。
「10月の試合で自分の力を出せなかった選手もいるだろうし、今後、チャンスが与えられない選手も出てくるかもしれない。それであきらめるのは自由だし、あきらめないでくれと言うつもりもない。でも、できたらチャレンジし続けてもらいたい。そういう意味で、僕は全員を大枠の代表と考えています。今のコンディション、それから今のチーム、遠征でのパフォーマンス、そういったものを考えて今回のメンバーを選考しました。外れた選手のことを1人1人コメントするつもりはまったくありません。ただ、僕は彼らをいまだに戦力だと思っていますし、チャレンジしてくれるものだと信じています」
冒頭で「額面通りに受け取れない」としたのは、まさにこの部分だ。
海外組をルールに則って招集できる国際Aマッチデーは、今回を逃すと来年3月3日まで設けられていない。その3月3日にしても、岡田監督は「海外組を呼べるかどうかはわからない」とした上で、香港にまで海外組を帯同させる理由をこう説明している。
「海外組がある程度長いキャンプをできるのはこれが最後のチャンスということで、チームをまとめ上げていくような遠征にしたい。なので、海外組優先で選んでいます。チームというのはうまくいっている時に『もう少しこうしたい』『もう少しこうしたらよくなる』ということを焦ってやったら、大体逆にダメになることが多い。いまは獲得したことをしっかり身に付ける。それが一番大事だと思っています。その意味で、今までやってきたことを、10月にプラスされたことを繰り返していきたい」
W杯本大会に海外組を招集するとしてもマックスで今回の6人。その中でも不動のレギュラーの座をつかんでいる中村俊輔と長谷部誠の両MF、今後の伸び代が期待できる森本とMF本田圭佑の両若手とは対照的に、時折見せる独りよがりなプレーを指揮官がよしとしないとされる松井大輔、招集されてもベンチを温めることが多い稲本潤一の2人は今回が最終試験の意味合いをもつことになる。
つまり、今回の選に漏れた国内組にとっては、取って替わるチャンスはこの2枠ぐらいということか。それでも、岡田監督は今後のおおまかなスケジュールを明かしながら、Jリーグ組に念を押すことを忘れなかった。
「来年1月と2月は国内組だけの長いキャンプがあります。彼らにとっては大きなチャンスです。それを目指してくれるものと信じています。今回落としたからダメだとか、そういうことはまったく思っていません」
南アフリカに臨む代表チームの「幹」が固定され、「枝葉」も繁りつつある状況で、この言葉がどこまでJリーグ組の胸に響くのか。競争原理が働かなくなったチームの進化が止まり、そしていかに脆いかは、3年前にドイツの地で惨敗を喫したジーコジャパンが何よりも証明している。
2009年11月 6日 18:09|記事URL|コメント(0)|トラックバック(0)
トラックバック(0)
この記事のトラックバックURL: http://sv62.wadax.ne.jp/~sports-times-jp/mt/mt-tb.cgi/350
コメント(0)
コメントを書く
- 井上康生 「最後の内また」
(2008/06/08 21:36) - 北京五輪100kg超級代表、石井彗の練習風景
(2008/05/24 22:25) - ばんえい競馬@帯広ばんえい競馬場
(2008/05/07 12:15)
カテゴリー
アーカイブ
編集部より