Home > 本日の論! > 新生日本代表の陣容に見え隠れするザッケローニ色  by 藤江直人

新生日本代表の陣容に見え隠れするザッケローニ色  by 藤江直人

新生日本代表の陣容に見え隠れするザッケローニ色  by  藤江直人

☆☆☆論スポ最新号の購入はこちらをクリックしてください!☆☆☆


 アルベルト・ザッケローニ新監督が初めて指揮を執る10月8日のアルゼンチン戦、12日の韓国戦に臨む日本代表メンバーが30日に発表された。
 メンバーは総勢25人。内訳はGKが3、DFが7、MFが7、FWが8。東京・文京区のJFAハウス1階のバーチャルシアターで会見したザッケローニ新監督は「短い時間の中ですべてを把握するのは難しかった」と9月のパラグアイ戦およびグアテマラ戦のメンバーをベースとした理由を説明した。しかし、異例とも言えるFWに偏った編成とMF陣の顔ぶれを見れば、目指すスタイルがおぼろげながら見えてくる。まずは代表メンバーを見てほしい。


[GK] 
川島永嗣  リールセ(ベルギー)
西川周作  サンフレッチェ広島
権田修一  FC東京


[DF] 
田中マルクス闘莉王  名古屋グランパス
駒野友一  ジュビロ磐田
栗原勇蔵  横浜F・マリノス
伊野波雅彦 鹿島アントラーズ
長友祐都  チェゼーナ(イタリア)
槙野智章  サンフレッチェ広島
内田篤人  シャルケ04(ドイツ)


[MF] 
遠藤保仁  ガンバ大阪
中村憲剛  川崎フロンターレ
阿部勇樹  レスター・シティー(イングランド)
今野泰幸  FC東京
長谷部誠  ボルフスブルク(ドイツ)
本田拓也  清水エスパルス
細貝萌   浦和レッズ


[FW]
松井大輔  トム・トムスク(ロシア)
前田遼一  ジュビロ磐田
関口訓充  ベガルタ仙台
岡崎慎司  清水エスパルス
本田圭佑  CSKAモスクワ(ロシア)
森本貴幸  カターニャ(イタリア)
金崎夢生  名古屋グランパス
香川真司  ドルトムント(ドイツ)


 FW陣は大きく3つのタイプに分類される。
 ひとつはスピードやテクニック、あるいは運動量を武器にするサイドアタッカー型で、これには松井、関口、岡崎、金崎の4人が当てはまる。注目したいのは代表初招集の関口だ。
 短い時間の中であえて抜擢した無印の関口こそが、ザッケローニ監督が前面に押し出そうとしている独自色の象徴と言ってもいいのではないか。帝京高からベガルタ入りして7年目の24歳。爆発的なスピードと高速ドリブルは岡田武史前監督も注目していて、アジアカップ予選の予備登録メンバーとしてリストの中に書き記していたほどだ。
 

 典型的なストライカー型の前田か森本をワントップに据え、その左右にタイプが異なるサイドアタッカーを配置する。指揮官は青写真の一端をこう披露した。
「中にはすでに知っている選手もいるが、一方で見てみたい選手もいるので、これだけのFWの選手を呼んだ。彼らは守ることより攻めることの方が得意だと思ったのでFW登録にした。ピッチではそれぞれの特徴を最大限に発揮できるようなシステムを作っていきたい」
 残る本田圭と香川は、所属チームで前者はセンターMF、後者はトップ下を任されている。9月の2試合ではトップ下とサイドで共存した2人が、今回は事情が異なってくる。


 中盤の7人を見ると、基本的に全員がボランチの選手が顔をそろえた。その中でも中盤の底で潰し役を得意とする4人と、長短のパスで攻撃を組み立てる3人に分けられる。
 前者が阿部、今野、細貝、初招集の本田拓。後者が遠藤、中村、長谷部。遠藤と中村のコンディション次第だが、双方のタイプから1人ずつが組み合わされるのが自然な形だろう。
 あくまでも机上における推測の域を出ないが、こうなると三角形の形で組む中盤の残る一角、つまりトップ下のポジションを本田圭とブンデスリーガで6試合4ゴールの活躍を演じて株が急上昇中の香川とで争う図式が浮かんでくる。
 

 日本がベスト16進出を果たしたW杯南アフリカ大会。本田圭は大会直前で不慣れなワントップに指名されながらも適応力を発揮し、日本の快進撃の原動力になった。
 もっとも、本田自身は「トップ下こそが自身が最も生きるポジション」というこだわりを持っている。岡田前監督は本田が欧州の地で磨き上げた決定力に期待し、大会を通じて不動の柱に据えた。しかし、ザッケローニ新監督は特定の個人に頼るチーム作りを完全否定した。
「絶対的なレギュラーは置かない。私の長いキャリアの中でそういう考えを持ったことはない。特定の選手にそういう立場を与えてしまうのは、その選手にとってもよくない。もっとも、チームにとって大切な選手が数多く出てくることは歓迎します」


 4‐3‐3。あるいは4‐2‐1‐3。4バックとダブルボランチでしっかりと守り、ウイングとサイドバックが連動して素早く攻める新生日本代表の基本スタイルが浮かんでくる。
 会見で自身のカラーを聞かれた指揮官は、まずは原則論を答えるにとどめている。
「就任会見でも言ったが、攻守のバランスをテーマにやっていきたい。攻撃と同時に守備もできるチームを目指したい。具体的には2014年のW杯を目指すが、日本は長い目で育てていかないといけない。もちろん世代交代は避けられないが、若手の成長にはベテランと一緒にプレーする、あるいは対峙することが必要。徐々に変化をつけていくことが大切だ」


 世代交代で言えば、闘莉王と今回は故障で招集が見送られた中澤佑二に続く選手の不在が指摘されるセンターバックとして伊野波を初招集した。1メートル79、73とサイズこそ見劣りするが、カバーリング能力とフィードに長けた25歳。栗原や槙野と切磋琢磨させながら、日本の最大の欠点になりかねないポジションの人材育成にもさっそく着手する。
「私がヨーロッパで培った経験を伝えることによって、これまで以上にクオリティーの高いプレーを発揮できる環境の中で選手たちを置いてあげたい。10日ほどの合宿だが、その中で時間を最大限に有効活用してベースになるものを築いていきたい」
 先入観のない公平な視点でどのようにチームを作っていくのか。基本的に公開となる注目の合宿は、10月4日から埼玉県内でスタートする。


☆☆☆論スポ最新号の購入はこちらをクリックしてください!☆☆☆

2010年9月30日 19:31|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL: http://sv62.wadax.ne.jp/~sports-times-jp/mt/mt-tb.cgi/434

コメント(0)

コメントを書く